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質屋の歴史は約700年!質屋は頼れる街の金融屋さん

質屋

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Pick up!「質屋のススメ!お金が必要なときは質屋に行くべし

当メディアでは銀行や消費者金融に行く前に、まずは質屋の利用を推奨していますが、決して回し者ではありません(笑)。質屋にはメリットが多く、取り立てや督促などがありません。「質屋」というとどうしても敷居が高く感じてしまう人も少なくないと思うのですが、質屋の歴史は古く、街の人に寄り添って存続し続けてきた「街の金融屋さん」なのです。

当ページでは質屋の歴史と、収益構造、親しまれてきたそのシステムを解説しています。

質屋の歴史は700年以上! 鎌倉時代から存在した質屋

質屋
【引用:https://www.jalan.net/yad371528/blog/entry0000335703.html】

質屋の歴史はとても深く、なんとその存在は鎌倉時代にまで遡ります。数字にして700年以上前から質屋は存在するのですね、驚きです。700年以上経った今でも、街や地域に根付いている質屋は、どのような変遷をたどっているのでしょうか。

貨幣経済が浸透しつつあった鎌倉時代に、質屋の原型が始まった

鎌倉時代というと途方もないような昔と思いますが、その時代からすでに現在のような貨幣経済は浸透していました。人々に貨幣というライフスタイルが根付き始めたころ、土地や地方の領主、または地主などが一般庶民に対して営業を始めたのが質屋の始まりとされています。

お金に困った庶民に対し、領主などが「担保付で貸付を行う」という仕組みが現在の質屋の原型というわけです。このころは「土倉(とくら)」と呼ばれていたようです。反物や着物、調度品や骨とう品など、価値のあるものと引き換えに貨幣を貸し付けていました。今とほとんど変わらないスタイルですね。

室町時代に入ると、土倉は一般庶民にとって「金融機関」という役割を強く担うようになりました。ちなみに質に入れる品物は「質草」、お金を借りることを「調達」といい、庶民たちの生活を安定させる大きな存在に発展していきます。貨幣がなくても土倉があれば急場がしのげ、貸付期間中に稼げば品物を受け取りすること(買い戻し)ができる安心感から、土倉自体も大きく発展していったようです。

江戸時代には「質屋取締令」という法令が施行

室町時代に足場を築き、その後江戸時代には爆発的に増加した土倉は、この頃から「質屋」と呼ばれるようになります。質屋が急激に発展したことから、悪質な営業が行われないために「質屋取締令」という法令も施行されました。この法令は現在の「質屋営業法」という法律の元になっています。取り立てをしないシステムや品物と身分証書だけで融資(または買い取り)が可能なのも、こういった昔ながらの法令で厳しく取り締まられてきたからなんですね。

当時の質草(品物)にはどんなものがあった?

簪

上記で少し触れましたが、当時の質草は反物や着物、調度品や骨とう品などが取引対象とされていました。他にもキセルや火鉢、大工道具やかんざし、鏡などが質草になっていました。珍しい刺繍の帯や貴重な素材でできた簪(かんざし)、施された技巧が素晴らしい櫛(クシ)などは高値で取引されたようです。

ちなみに江戸時代は家事が多かったことから、質屋は土蔵造りが主体でした。家事で預かっている品物が燃えてしまったら大変ですし、顧客との信頼関係にもひびが入ります。品物(担保)が燃えてしまわないように、火に強い造りが求められていたのでしょう。

一時衰退しても、確固たる原則で独自の地位を築き上げた質屋の今

質屋

1960年代ごろまで質屋は一般庶民の親しみやすい金融処として発展し続けました。ところが、1970年代頃からいわゆる「消費者金融」が登場し、質屋は一時衰退します。反面、「無担保」「無保証人」で融資する仕組みを持つ消費者金融は急激に広がっていきました。担保がなくてもまとまった金額を手にすることが不可能ではなくなったため、質屋よりも便利だと顧客が離れたことが原因です。

しかし、2007年にリーマンショックが起こり質屋は再び注目を集めるようになります。リーマンショックで世界中の金融関連、株が軒並み下落するという暴落が起こりました。そんななか、質屋だけはそのあおりを受けることなく、さらには質屋の株価は上昇するという現象が起こります。品物で担保を取るという営業システムを変えずに地域に根付いてきたからこそ、質屋は本来のスタイルを揺るがせず強く存在し続けることができたと言えます。

今も昔も、質屋は一般人の頼れる金融屋さん

買い取りを行う質屋が増えたこともありますが、基本的に質屋の業態は「貸付」にあります。担保を質に預け、一時的に現金を得るシステムは今も昔も変わりません。質屋には書類や信用情報、利用履歴も関係なく様々な人が利用できる強みがあります。取り立てもなく、信用情報に傷が付くこともなく、同じ品物を何度でも質預かりができる。質屋はまさしく、一般人のための頼れる身近な金融屋さんと言えるでしょう。

銀行や消費者金融でお金を借りる前に、一度質屋の利用を検討してみてくださいね。

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